当初の目的はほぼ読者の全員が知らないであろう
金上編の殺人的な破壊力を世に広めることであった。
だが、その興隆と没落をある程度語り、もう二度と読みたくないと
編集した本人が思ったことから
とりあえず金上編はこれで打ち止めにしようと思う。
しかし、知っている方には常識なのだが、
美味しんぼの真髄はこんなところでは終わらない。
我々が今まで見てきたものは氷山の一角に過ぎないのだ。
美味しんぼの本丸。
それは、東西新聞VS帝都新聞の料理対決にある。
というより、これは山岡VS雄山の代理戦争なのだが、
そもそも料理漫画には似つかわしくないバトル路線に
舵を切ることになったのだろうか?
それはジャンプに影響を受けたからかは
私は知らないが、とりあえず経緯を今回は説明しようと思う。
連載1回目。
東西新聞文化部の面々は平日の真っ昼間から
料亭に呼び出しを受ける。
何と、これは文化部全員である。
どうやら東西新聞100周年の記念事業を
文化部で行うことになるらしい。
気になるのはその内容なのだが、
なかなかそれは明かしてくれない。
しかもそれは大原社主直々の命令であるらしい。
ふーん。
そんなことよりも「命令が下ったッ。」の
「ッ。」で語気を強める演出をしていることである。
この70年代センス。閉口するね、いや、ほんと。
話は戻って100周年事業だが、
どうやら鋭敏な味覚の持ち主を探しているようだ。
夜になればカップラーメン食ってるような
安月給の連中からそれを探そうと言うのである。
大丈夫か?いや、絶対ダメだろ、これ。
んで結局、出来レースなんだけど
山岡と入社3日目の栗田(クリ子)が選ばれる。
この経緯も凄くて、3種類の豆腐と水の産地を当てるという
3択クイズを行うのだ。
他の誰かが偶然当ててもいいのに、
そこは都合良く二人だけが極端に鋭敏な味覚を持ってたんだって。
んで、社主が完全に一人だけ劇画タッチなんだけど、
100周年を記念して「究極のメニュー」なんていう
中2病が泣いて喜ぶような企画を真顔で提案するわけ。
…んで、結局この2名が選ばれちゃう。
ヒラ社員が究極のメニュー。![]()
こんな連中が発表する究極のメニュー。
誰が信じるんだ?
いやいや。
しかも、このコンセプトが読者と共有できるのか?
読者全員中学生なら大丈夫だろうが、
脳に沸いてる連中しかついてこないこの企画を
社主主導でやっちゃうらしい。
そりゃ金上辺りに乗っ取られるわけだ。
時は流れて3年余り。
ホームレスか、チンピラかよく判らないけど
とにかくまともじゃないこの人が、
普通のリーゼントに画風が変わるくらいの
期間なんだけど、連載が進むに連れてマンガとしての
コンセプトについて一大転換が行われる。
社長室に呼ばれる山岡。
開けた途端にヒステリーで有名な局長が
例の調子で怒ってる。
いや、もうこれ、怒ってないのかも知んないけど
とりあえず話を聞くとする。
そしたらね、ライバルの帝都新聞が
至高のメニューを作るって記事にしたらしい。
…
え?
これってさ、パクリやん!
いやいや、ライバル社の企画を丸パクリするなんて、
それってエ○ベッ○ス(伏字)じゃないんだから、
そんなことする会社ねえよ!!
帝都新聞って、日本一の発行部数らしいから、
完全にモデルが読売新聞なんだけど、
それ読売にも失礼だよ!!
つーか、美味しんぼ放送してたのって、
その読売の系列の日本テレビだぞ!!
あー、いろんなことが不安になってきたけど、
とりあえず帝都新聞が究極のメニューをパクるらしい。
おまけにこれですよ、これ。
海原雄山総指揮だそうです。
「雄山ジャパン」ですよ、これ。
何ていうか、こういうのを死亡フラグって言うんでしょうね。
「俺、この戦争が終わったら結婚するんだ」
みたいなやつ。
いやね、このパクリに雄山が加担するってこともおかしいっしょ。
パクリってクリエイターとしては絶対やっちゃいけないし、
例えばこのパクリを大部分の人が認めたとしても
一部で批判があったとしたらそれってやっぱり
その人の評判を落とすことに繋がるわけですよ。
まぁでもとりあえずパクリが世間的にも批判されないまま
まかり通っちゃう雰囲気で、何故か山岡が悪い流れになるわけです。
例のヒステリー局長がかますわけです。
「おまえなんて死んでしまえっ!!」
…本当に死んだあとで遺書でも見つかったらどうするんだろ。
どう言い訳するのかなぁ…
やっぱ「あ、あれは冗談でして…えっへっへっ」
みたいなセンスなんでしょうね、これ。
でもね、栗田(クリ子)は全然怒られない。
この辺りのフェミニズム意識が凄い。
とりあえず女は甘やかしとけばオールオッケー。
田島陽子が泣いて喜ぶ姿が目に浮かぶわ。
社主の一存で死刑は免れて、
パクリの至高のメニューに勝ちさえすればいいんだって。
なるほど。
会社としてパクリの追及はしないのね。
その方が相手の失策に付けこめるから、
東西新聞のモデルたる朝日新聞っぽくていいじゃない。
こうして東西新聞が対決姿勢を示すことで
全員が意向を固めたところで、
その頃帝都新聞では?っていう場面に移る。
見よ、悪人の博覧会!
釣り目、ハゲ、バーコードハゲ。
まともな奴が誰も居ないこの有様。
この悪人たちが悪意を持って東西新聞を潰しに掛るそうで、
そりゃあパクリでも何でもするわけです。
そしてその悪人によって担ぎあげられた海原雄山。
…どう見ても、ラスボスです。
こうして東西新聞はどう見ても勝ち目のない戦いに
のみ込まれていくわけである。
ブログランキングも4位で安定しています。
遊びに来てくださるみなさま、いつも本当にありがとうございます。